鳥取県西部を中心にビーチテニスやモルックなどマイナースポーツの普及活動をしている辻さん。
沖縄で約4年半ビーチテニスの販売や指導した後に鳥取に移住。
移住しようと思った理由や現在の仕事についてなど、お話しを伺いました。
※今回の記事は鳥取県とのタイアップ記事です
鳥取に来るまで
元々東京出身の辻さん。大学卒業後、デパートに就職しました。
デパートで担当した仕事は営業。販路拡大のためにイベントの企画を行い、全国を飛び回っていました。
充実した仕事の傍ら、オフの日は趣味のビーチテニスをしていました。ビーチテニスは初心者でも気軽に始められるのが魅力ですが、マイナースポーツということもあり、スポーツ用品を気軽に買いに行けるお店が無いのが難点でした。そこで、知人と趣味でビーチテニス商品の輸入販売を始めました。
辻さん:デパートの仕事をやめるつもりはなくて、最初は定年後ビーチテニスの商品の販売をのんびりできればいいと思っていました。でも、デパートがあまり状況がよく無くなってきて、じゃあどうしようと思った時に、仕事で何度も行っていたし、沖縄に行こうと決めました。
鳥取に移住したきっかけ
沖縄に移住してビーチテニス普及のために精力的に働いていた辻さん。鳥取に移住したきっかけもビーチテニス。
沖縄で一緒にビーチテニスをしていた方から鳥取でビーチテニスの新規事業をやりたいと言う話に誘われました。沖縄で鳥取の仕事はできないし、移住して中に入り込まないと仕事はできない、それで鳥取に来ることになったとのこと。
辻さん:抵抗は全くなかったね。下調べをしなさすぎてこの寒さは聞いてない!ってなったけどね笑
鳥取での活動
現在、鳥取西部を中心にビーチスポーツの普及活動をされていますが、鳥取に来た当初は鳥取東部の賀露海岸でビーチテニスを始める予定でした。しかし、新型コロナウイルス拡大の影響で使えなくなってしまいました。
辻さん:コロナで東部側のビーチが使えないということになっちゃったんだよね。それで鳥取県でできる場所を探したら境港という西の端っこでできると。でも東部側で家借りちゃったし、どうしようってなった時に、せっかく人がついてきてやろうってなってたからであれば、クラウドファンディングをやって境港の方でビーチテニスができる施設を自分たちで作った。
最初はビーチテニスの販売・指導だけだったそうですが、現在はモルックやスラックラインなど、ビーチテニス以外にも砂浜でできるスポーツを展開し始め、皆生海岸にきたら遊べる場所作りをしています。
元々ビーチテニスを中心に活動を行っていましたが、現在はビーチテニスに加えて、モルックや他のビーチスポーツにも力を入れています。辻さんはあえてマイナースポーツをしていいました。
▼とっとりずむYouTubeで活動紹介
辻さん:マイナースポーツのいいところって昔からやってる人がいないからみんなが同じスタートラインに立てるんだよね。野球歴30年はいても、モルック歴30年はいないじゃん?小さい時からスポーツをやってた人のスポーツはメジャースポーツ。でもモルックならこれまであまりスポーツをしてこなかった人もできるじゃん!ってなる。それがモルックのいいところ。めちゃめちゃ気軽に始められる誰もができるスポーツなんだよね。
鳥取に来て感じたこと
鳥取に来て感じたこれまで住んでいた地域との違いをお聞きしました。
1つ目は砂質の違いです。
ビーチテニスをする上で、砂質はとても重要です。沖縄の砂は珊瑚質で、熱がこもりにくいから夏場でも砂が熱くならないけど、目が荒く固めの砂。一方、鳥取の砂はきめが細かく、全国的に見ても鳥取は運動に適した砂なんだそうです。
2つ目は鳥取の魅力です。
自然豊かな鳥取は食の魅力が満載。辻さんは「地元の人の普段食べてるもののレベルが高い。けどそれにみんな気づいてない。友達連れてきたら絶対また来るって言われるよ!」と話していました。地元の人は当たり前すぎて、普段食べているものの美味しさを実感することが難しいですよね。
3つ目は鳥取県民の気質です。
鳥取はテニス経験のある人が少ないですが、のめり込んだら一生懸命やる人が多いそうです。辻さんが主催しているビーチテニスのサークルでは「日中は暑いから朝7時からやりましょう!」となんと会員さんの方から提案されるとか!積極的に一番過ごしやすい時間を設定してやる。練習好きが多くやりがいがあるそうです。
よかったこと
鳥取で起業をしてよかったことをお伺いしました。
辻さん:鳥取はいろんなことにチャレンジさせてくれる場所かな。ハードルを高くしないように伝えてくれる
ビーチには海の家などはありますが、実はビーチで新規事業が参入して、お金を取って営業するのは難しいそうです。国土交通省への申請など、手続きが色々必要ですが、皆生海岸でビーチスポーツの営業を始めた時は、それを米子市の職員さんがやってくれたそうです。
また、大山町でイベントを開催した時も大山町の議員さんや集落の方、大山町の役場の方が手伝いに来てくれました。鳥取は行政と住民の距離が近く、街全体のフットワークが軽いから新しいことも始めやすいそうです。
大変だったこと
反対に大変だったことも伺いました。大変だったことは一番は人口が少ないこと。人口が少ないので、単純に広めても集まる数が少ない。人口が少ないから開拓をするのが大変ですが、だからこそ継続が大事だと辻さんは話していました。
辻さん:例えば、テレビやメディアに出ても直接参加者の増加には繋がらない。だけど、根っこには残る。そういう根っこを開いてあげると参加者につながる。だから継続して、そこに行ったらやれるという環境づくりが大事。
モルックの普及活動にも精力的に取り組んでいます。
辻さん:最近もくもくモルックと言うモルックのサークルを作ったんだけどね、名前も木曜に木製のモルックをするから「もくもくモルック」これなら伝わるだろ笑!っていう戦略。年内に100人メンバーを増やしたい!」とどんな状況でも楽しまれる心強い言葉でした。
失敗を失敗だと思わない
これまでの経歴や経験をお聞きしている中で、大変だったことも多かったと思うのですが、その様子を全く見せない辻さん。どうしてなのかお聞きすると、「失敗を失敗だと思わないからじゃないかな」との回答が。
辻さん:元々なんでもやってみようって思うタイプ。そりゃあこれまで失敗は数え切れないくらいしてきたけど、失敗してもいい経験になればいいなって思うんだよね。
新しいことを始めるときに失敗はつきもの、失敗は経験だとむしろそれすらも楽しむことが、移住して起業をするときに大事なことなのだとお話しを聞いていて感じました。
移住する人に向けて
最後に、これから移住を考えている人に向けてメッセージをもらいました。
辻さん:人のリサーチは難しいと思うけど、食べ物とか生活がどんな生活かは知った方がいいと思うので、移住体験じゃないけど、プチ滞在をした方がいいんじゃないかなと思う。そうすることで滞在した地域のコミュニティが作れて来た時にその人たちに頼れるし。あとは一個でもいいから何か自分が好きだと思える場所に行くといいよね。例えば星が好きとか。そうしたら辛いことがあっても星を見れば忘れることができると思います。
どんな質問にも快活に丁寧に答えてくださった辻さん。ずっとスポーツを続けてこられた粘り強さが、ビーチテニス・モルックに全く縁のなかった鳥取でも少しずつ広がっていっているのかもしれません。
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