
地元民が愛してやまない「鳥取ソウルフード」を12品まとめました。
郷土料理として受け継がれてきた味は、まさに故郷の味。家庭の食卓や季節の行事で親しまれ、今も鳥取県民の心に深く根付いています。
「これを食べないと一年が終わらない」「帰省したら必ず食べたい」など、懐かしさを呼び起こす味から、観光で訪れる方に新鮮に映る味まで。
鳥取ならではのソウルフードを知るきっかけにしてみてください。
牛骨ラーメン

牛骨から出汁をとったスープを使うラーメンは全国的にも珍しく、鳥取県中西部を中心に根付いてきたご当地グルメです。
牛脂の独特な甘みと香ばしさが溶け込んだスープは、あっさりしていながらもしっかりとコクがあり、一度食べるとやみつきに。
リピーターが多いのも納得の味わいです。
お店ごとに個性があり、スープの濃さや風味は少しずつ異なります。
鳥取のソウルフードを代表する一杯を食べ歩きしながら、ぜひお気に入りを見つけてみてください。
▼牛骨ラーメンが食べられるお店はこちら




とうふちくわ

豆腐と魚のすり身を混ぜ合わせて作られる「とうふちくわ」。
鳥取県東部・中部を中心に古くから家庭で親しまれてきた、鳥取のソウルフードです。
豆腐の風味とやわらかな食感が特徴で、ヘルシーさも人気の理由のひとつ。
ねぎ、カレー、トマトチーズなど、思わず試したくなるユニークな味わいもあり、食べ比べも楽しめます。
「とうふちくわの里・ちむら 布袋店」では、とうふちくわの生地を使ったお好み焼きなど、ここでしか味わえない料理も提供。
鳥取ならではのソウルフードを、体験してみてくださいね。

スタミナ納豆

納豆が苦手な子どもでもおいしく食べられるようにと、栄養士が考案した「スタミナ納豆」。
秘密のケンミンショーでも紹介された、鳥取のソウルフードです。
隠し味にタバスコを加えることで、甘辛いタレにピリッとしたアクセントが生まれ、ごはんがどんどん進む味わいに。
家庭でも簡単に作れますが、気軽に試してみたい方には「スタミナ納豆のもと」がおすすめです。

白バラ牛乳

学校給食の牛乳といえば「白バラ牛乳」。
子どものころから親しまれてきた、鳥取のソウルフード(ドリンク)です。
鮮度の良さや乳質は全国でもトップクラスで、県外の人からは「給食で飲めるなんてうらやましい!」と言われることもあるほど。
琴浦町にある大山乳業の工場では、無料で参加できる工場見学(※3日前までの予約必須)を実施。
牛乳ができるまでの工程を学べるほか、ソフトクリームや白バラグッズを楽しめるショップも併設されています。
曜日ごとに割引があるサービスデーもあり、親子で訪れても楽しいスポットです。

モサエビ料理

知る人ぞ知る「モサエビ」は、春と秋が旬で「幻のエビ」とも呼ばれています。
香りが高く、甘えび以上に甘いとも言われる味わいが魅力ですが、鮮度を保つのが難しいため、まさに地元でしか出会えない特別な食材です。
地元スーパーでは生きたまま販売されていることもあり、パックを持つと動き出すこともしばしば。
飲食店ではプロの技で素材の旨味と香りを引き出した料理が楽しめ、ひと口食べればファンになること間違いなしです。
カニ汁

鳥取の特産物といえばやっぱりカニ。
県内外で高い人気を誇り、冬の味覚として外せない存在です。
漁期になると、飲食店でカニ汁を提供するお店も多く、この時期ならではの季節感を楽しめます。
なかでも漁期の短い「親ガニ」(松葉ガニのメス)のお味噌汁は絶品。
濃厚な出汁がしみ出していて、お味噌汁だけでご飯が進むほどの美味しさです。
冬になると一度は食べたくなる、まさに鳥取のソウルフードです。

ホルモン焼きそば

鳥取県東部で50年以上愛されている牛ホルモン入りの焼きそばは、「ホルソバ」の愛称で親しまれています。
一般的には味噌ベースのタレが多いですが、にんにくを効かせたり、鳥取名産の梨を加えて甘みを出したりと、バリエーション豊富なオリジナルソースが各店の魅力。
ホルモンの種類や麺の太さ、具材の組み合わせもお店ごとに違いがあり、その個性を食べ比べるのも楽しみ方のひとつです。
地元に根付いた味を堪能しながら、お気に入りのホルソバを探してみてくださいね。
板わかめ

「板わかめ」は、日本海でとれた生わかめを板状に広げて天日で干したもの。
海の塩気と、わかめ本来の旨味を感じられる、鳥取ならではのソウルフードです。
パリッとした食感と、噛むほどに広がる素朴な味わいは、炊きたてご飯との相性も抜群。
おにぎりに巻いたり、砕いてふりかけのようにしたりと、家庭で親しまれてきたご飯のお供です。
岩美町で開催される「ワカメフェス」では、世界最大の板わかめ作りに挑戦。
2024年には縦950cm×横157cm、なんと10畳サイズの特大板わかめが完成し、話題を集めました。

いぎす

「いぎす」は、えごのりとも呼ばれる「いぎす草」を煮溶かして固めた、鳥取の伝統的な郷土料理です。
精進料理や節句、冠婚葬祭の料理として振る舞われてきた歴史があり、「いぎす」と聞くとお盆や法事を思い出す、という県民も少なくありません。
酢味噌や辛子醤油、しょうが醤油を添えて味わうのが定番。
見た目はようかんのようですが、ひと口食べれば磯の香りがふわっと広がり、独特の食感を楽しめます。
どんどろけ飯

豆腐と地元野菜を使った「どんどろけ飯」。
「どんどろけ」とは方言で「雷」を意味し、熱した油に豆腐を入れると雷鳴のような音がすることから、その名が付いたといわれています。
昔は豆腐が貴重なたんぱく源であり、田植え後のごちそうや村人が集まる場で大鍋いっぱいに作られてきました。
ニンジンやゴボウ、ネギなど旬の野菜を加え、あっさりとした薄味で仕上げるのが特徴。
家庭では鶏肉やこんにゃくを加えることもあり、アレンジ次第で楽しめる伝統料理です。
今では作られる機会が減りつつありますが、地元グループによる行事などで受け継がれており、鳥取の食文化を語るうえで欠かせないソウルフードです。
いただき

鳥取県西部の弓ヶ浜半島に伝わる郷土料理「いただき」。
大きな油揚げの中に生米や野菜を詰め、甘辛い出汁でじっくり炊き上げる、鳥取のソウルフードです。
見た目はいなり寿司に似ていますが、調理法や味わいはまったく別物。
具材や味付けは家庭ごとに少しずつ違い、親から子へと受け継がれる「おふくろの味」として地域に根付いてきました。
昔は米が貴重だったため、少量でもお腹いっぱいになるようにと野菜をたっぷり加え、特別な行事のときに近所に振る舞われていたといわれています。
あごちくわ

鳥取県ではトビウオのことを「あご」と呼び、そのすり身で作られるのが「あごちくわ」です。
表面を香ばしく焼き上げた皮は、濃い色合いとしっかりとした噛みごたえが特徴で、トビウオの旨味を丸ごと味わえます。
そのまま手でちぎったり、豪快に丸かじりしたりするのが定番の食べ方。わさび醤油やしょうが醤油を添えれば、お酒の肴にもぴったりです。
吸い物や煮物に入れると、いい出汁が出て味わいがぐっと深まる。今も家庭の食卓で親しまれている、鳥取の万能食材です。
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