
鳥取市用瀬町にある「赤波川渓谷おう穴群」は、夏のおでかけにぴったりの自然スポットです。
川の流れが長い年月をかけて削った岩のくぼみが並ぶ姿は、まるで自然のアート作品。
水遊びや散策を楽しみながら、運が良ければ「まぼろしの滝」にも出会えます。
今回は実際に歩いてみて感じた見どころや、休憩に便利な東屋、湧水の情報もあわせてレポートします。
家族や夫婦での夏のおでかけに、ぜひ参考にしてくださいね。
赤波川渓谷おう穴群のアクセス・駐車場
▼場所はここ
鳥取市中心部から車で約30分。
日帰りで、いつもと違った遊びをしたい時にぴったりの距離です。
ただし、車1台がギリギリ通れるような細い道もあり、注意が必要です。
対向車がくるとドキドキしますが、ゆっくり安全運転で進めば問題ありません。

入り口近くには、駐車スペースが整備されています。
白線はありませんが、数台は停められる広さなので、ゆずり合って利用してくださいね。
赤波川渓谷おう穴群の散策コース
「赤波川渓谷おう穴群」は、鳥取市用瀬町の赤波川中流にある自然スポットです。
花こう岩が長い年月をかけて川の流れに削られた、丸い窪み「おう穴」がたくさん並んでいます。
短い距離にぎゅっと集まったおう穴群は、形も大きさもさまざま。
自然がつくったアートのような風景に、思わず見入ってしまいます。

おう穴群は、南北およそ1.2kmにわたって続き、その数なんと30個以上!
そのうちの12個が、現地の看板で確認できます。
今回は、実際に筆者が歩いてみて「これは面白い!」と思ったおう穴を、いくつかピックアップしてご紹介します。
自然がつくった不思議な形を、ぜひ一緒にのぞいてみてくださいね。
自然がつくったおう穴の見どころ

まずは、岩が階段のように連なった「階段状河床地形」。
段差を小さなせせらぎが流れ落ちていく姿が、小さな滝のようです。
各ポイントには、おう穴の名前や由来が書かれた看板もあり、「これはどんな形かな?」と確認しながら観察すると、散策がさらに楽しくなります。

岩の割れ目から流れ落ちる水の音、緑に囲まれた涼やかな景色は、まるで小さな秘境です。
名前がついていない場所でも、歩いていると素敵な発見がたくさんあり、思わず足を止めて見入ってしまいます。
東屋でひと休み&水遊び

川の近くまで降りられる場所では、足をつけてひと息つくのもおすすめです。
夏の日差しの中でも川の水はびっくりするほど冷たく、木陰に入れば火照った体もクールダウンできます。
ただし、岩場はぬるぬると滑りやすい場所や、思ったより深いところもあるので注意が必要です。

散策路の途中に、立派な東屋があります。
日陰でお弁当を広げたり、涼みながらひと休みするのにちょうどいいスポットです。
取材日も、川で水遊びを楽しむ家族や、東屋でお弁当を広げる方もちらほら。
のんびりとした空気が流れていて、思わず長居したくなりました。

東屋から下の川にも降りられるようになっているので、浅瀬で足をチャプチャプさせるのも気持ちいいですよ。
ただし、ここは自然の川。思わぬ危険が潜んでいるかもしれません。
小さなお子さん連れの場合は、必ず手をつないで、目を離さないように気をつけてくださいね。
赤波川渓谷おう穴群でいちばん深い「滝壺型おう穴」

「赤波川渓谷おう穴群」でいちばん深いとされる「滝壺型おう穴」。
穴の深さは346cm、上から見ても吸い込まれそうな迫力があります。
自然がつくり出したアートを、じっくり観察してみてください。
ユニークな名前のスポット


ほかにも、ユニークな名前のおう穴がいくつかあります。
たとえば、かつて猫の化け物が住んでいたという伝説が残る「猫淵」。
また、足洗山に住む鬼が洗濯をしていたともいわれる「鬼の井戸場(洗濯場)」など、思わず立ち止まって読みたくなる看板ばかりです。
名前の由来を知りながら歩くと、散策がもっと楽しくなりますよ。
洗足山の湧水

洗足山の湧水も、散策の途中に立ち寄れます。
鳥取県の名水48選にも選ばれている超軟水で、ひんやり冷たくて喉ごしもなめらかです。
さらにこの湧水には、「和多里世箭子(わたりせさこ)の水」という伝説もあります。
かつて千賊山(洗足山)に住んでいた鬼が、人目をしのんでワサビ谷を下り、この水を飲んで川で水浴びしたあと、八上姫に会いに行ったのだとか。
伝説を思い浮かべながら水を口に含むと、特別な味がするかもしれません。
まぼろしの滝・猿望滝

駐車場のすぐ近くにある「まぼろしの滝」は、豪快な音を立てて落ちる滝です。
上流にある発電用の揚水発電所が稼働している時だけ水が流れるため、いつでも見られるわけではありません。

この見られたらラッキー感が名前の由来で、看板には「運よく滝を見られた方には、幸運が訪れるかも?」と書かれています。
今回の散策では、まさにその幸運に恵まれました。

さらにもう一つ、「赤波川渓谷おう穴群」の近くには、落差15メートルの「猿望滝」もあります。
場所は「洗足山の湧水」の近くですが、今回は残念ながら見つけられませんでした。
足元に注意が必要なエリアなので、訪れる際は十分気をつけてくださいね。
「次こそは見つけたい!」と思わせてくれる、ちょっとした探検気分も自然スポットならではです。
赤波川渓谷おう穴群のおすすめポイント
「赤波川渓谷おう穴群」は、自然のアートと水の涼しさに包まれる癒やしの場所です。
のんびり散策しながら水遊びやお弁当タイムも楽しめるので、夏のお出かけにぴったりです。
運が良ければ「まぼろしの滝」にも出会えるかも!?
涼を求めて、ぜひ足を運んでみてください。
※本記事の情報は2025年7月27日時点のものです。最新の情報は直接取材先にお問い合わせください。
※写真の無断掲載・使用を禁止します。