大覚寺交差点付近の住宅街の中にある、子どもの本を中心に扱った古本屋さんです。
店長さんは長年学校司書として勤務なさったあと、「まだ本の仕事がしたい」と思い古本屋さんオープンを決意。
不朽の名作から貴重な古書の復刻版、今では手に入りづらい子どもの本がところ狭しと並んでいます。
店長さんに相談すれば、お子さんに読んであげる本のアドバイスももらえますよ。
「みつけどり」のある場所
場所はここ↓
鳥取市大覚寺124-17
「公園の前の小さな本屋さん」というキャッチコピーのままに、大覚寺公園のご自宅敷地内に小さなかわいらしい店舗があります。
駐車場は縦列で2台まで。
車でお越しの場合は事前に電話で確認するといいですね。
「みつけどり」お店の外の様子
白い壁に明るい文字で、ひらがなの紹介文、「こどものほんのふるほんやです」。
お子さんも入りやすいようで、よく近所の子どもたちが本を読みに来るのだそうです。中には、母の日の贈り物を選びにお小遣いをもってやってくる子も。
「みつけどり」日差しの差し込む明るい読書室
小物やモビールがきれいに配置された明るい店内です。あまり忙しくない時ならコーヒーもいただけます(無料ですが、おことわりを忘れずに)。
所せましと置かれているのは今では絶版の文学作品や、
古い月間絵本のシリーズ。以外に子ども達はこういうふしぎ系が大好きなのです。
幼児向けだけでなく、思春期のお悩み対応本や、
大人が読むための人生や子育ての本もありました。
「本から離れたくない」店長さんのお話
学校司書の定年が近づいたころ、さて、仕事を止めたら何をしようかと考えた店長さん。
しかし、何十年も子どもの本と過ごしてきたことから、本に触れない生活は考えられませんでした。
そこで、「自分が本屋さんになればいいんだ」とお店を始めることを決意。
当初はご自身の蔵書を販売したり、古本屋仲間の方から仕入れた本を譲っていただいたりしながら営業されていました。現在では買い取りも行っています。
「耳で聞いて思い浮かべるということが大切なんです」
とおっしゃるのは、司書としてでなく読み聞かせにも取り組んでこられた経験則。
今、文字を読んで情景を思い浮かべる力が、子ども達からどんどん失われて行っているのだそうです。字が読めない、漫画も読めない、見るのは動画だけ。この状況に大変危機感を持たれています。
「物語の面白さを伝えるには、小学4年生までは親が子どもに本を読んであげるべき」
目でたどたどしく文字を追うよりも、親の声で耳に届けてあげるほうが、お話が頭に広がりやすいのだそうです。
ついつテレビやYouTubeばかり子どもに見せていませんか? 読み聞かせは遅きに失せず。
どんな本がいいか分からなかったら、みつけどりに来てみてください。
「本好きによる本好きのためのお店」
店長さんとお話していて感じたのは、いかにご本人が本を好きでいらっしゃるのか。そして子どもたちに本の面白さを伝えたいという熱意でした。
私がインタビューをしている間にも、「こんな本が…」「これもどうでしょう…」と次々に棚から本を取ってきてくださいます。
中には私が子どものころ姉に読んでもらった懐かしい絵本も出てきました。絶版になってしまっても出会えるのが、古本屋さんのいい所ですね。
本の話をしていると、その人のひととなりが分かる。
本が好きな方はもちろん、普段読書に親しみのない人に至るまで、おすすめのお店です。本には無限の世界が広がっていますから。
この情報は2019年6月12日のものです。