7月20日(土)に鳥取市鹿野で開催された「関係人口創出・拡大事業」モデル事業のスタートアップオープンミーティングに参加してきました。
鹿野が関係人口のモデル事業のエリアに選ばれた理由や事業概要、地域づくりに関わるプレイヤー、今後の事業の展開など、ミーティングの内容を一部紹介していきます。
[box06 title=”関係人口とは?”]移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々を指します。[/box06]
「関係人口創出・拡大事業」の概要について
今回の事業は「これから地域(鹿野)との関わりを持とうとする者等」に対してのアプローチとなります。
NPO法人いんしゅう鹿野まちづくり協議会が主体となって行われます。
概要は以下の通りです。
・鳥取市内において「関係人」(フリーランス・アーティスト等)が、自分の仕事や作品制作を行いながら中長期滞在する場を提供し、滞在する間、またはその後の継続的関係の中で、関係人が自らのスキルを生かし、解決に取り組みたい地域課題を定め、提案・協働する機会をつくる。
・都市部の大学生が滞在・活動・交流できる場を提供し、地域との関係性を深めるとともに、大学および先生と協議して取組む地域課題のテーマを設定し、地域課題の解決に向けて継続的に取組む機会をつくる
参照:当日資料より|いんしゅうまちづくり協議会
鹿野城跡公園お堀のそばにある「カフェ&ギャラリー しかの心」で開催されました。
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当日は30人ほど集まりました。
事業の目標
長期目標:都市部の人材と地域住民との協働事業が行われ、地域活性化につなげること。
最終目標:都市部の人材と関係性を深める仕組みをつくること。
今後は都市部に関係案内所を設置するなど、関係人口の規模を拡大していくようです。
今年はテスト期間。地域の受け入れ体制を整備、関係人口への支援を強化していきます。
直近のプロジェクト「鹿野とつながるプロジェクト」
滞在中も仕事できるフリーランスやアーティストを対象に鹿野で短期滞在(1週間〜2ヶ月)していただくプロジェクトが今年の9月からスタートします。
今後は東京・大阪で説明会が開催。
1泊1,000円の格安宿泊費用が魅力的。町の人と関われるように、ワークショップ・報告会なども開催されるようです。
「田舎でゆっくりと仕事をしたい」「鹿野が好きでお試しで住んでみたい」という方におすすめです。
詳細はこちらから
→鹿野とつながるプロジェクト|いんしゅう鹿野まちづくり協議会
鹿野で関係人口の取り組みを行う理由
鹿野には鳥取県内のエリアの中でも特に関係人口が多いからです。
鹿野で注目されている鳥の劇場や鹿野レジデンス・サポート・プロジェクト、週末だけのまちのみせなどは、外部の人との協力することで成り立っています。
このような取り組みが行政主体ではなく、地域住民が主体となって取り組んでいることが大きな特徴の1つだと思います。
[box06 title=”鹿野町ってどんなとこ?”]
鳥取市西部の山あいの田園地域に位置。
人口:鳥取市 187,416(R1.6) 鹿野町 3,641人(R1.6)
面積:鳥取市
歴史と文化、安らぎとゆとりを感じる地域。自然も感じれる。街なみ環境を整備しています。夜桜も楽しめる。大阪国際大学等と共同で果樹の里山づくりなども取り組んでいます。
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アドバイザー講演
「これまでの活動と外から地域に関わる人について」をテーマに鹿野と関わるプレイヤーの方々(アドバイザー)による講演が行われました。
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フリーランスの吉井秀三さん。東京から鹿野に移住。Webメディアなどを活用した人が集まる場づくりのサービス提供、働き方改善のコンサルなどの事業を展開。
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イラストレーター・フリーランスのひやまちさとさん。大阪と鳥取の2拠点活動。企画展やライブ、マルシェイベントを行なっている。
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鳥の劇場・副芸術監督の齊藤頼陽さん。外から来る人と連携して鳥の劇場を盛り上げている。
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大阪国際大学国際観光学科 准教授の久保由加里さん。大学生と連携して、フットパスなどによる観光交流空間づくりを実践。
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フリーランスの小谷草志さん。鳥取と東京の2拠点活動。フリーランスが無料で使えるプロジェクト募集サービス「TEAMKIT」の代表。
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東京・さんさき坂カフェオーナーの大野義高さん。とっとりカフェで鹿野と関わり。さんさき坂カフェに来た人が鹿野に多く訪れている。
関係人口に関するトークセッション
イベントの最後に参加者で関係人口に関するトークセッションを行いました。
「鹿野はこれまでにも外部から人が訪れて地域が元気になっている。これからも鹿野に来る人が多くなれば、地域活性化に繋がると思う。」
という声がある一方で、
「今まで自然と増えていた外部の人を意識的に増やすことでバランスが崩れて、地域が疲弊してしまうのではないか?」
という不安の声もありました。
事業を進めていく上で、地域住民の協力は必要なので、しっかりとヒアリングをしながら進めていくようです。
関係人口の取り組みは全国的にもまだ始まったばかりです。
課題は多々あると思いますが、今後の取り組みに期待したいですね。