2024年2月3日鳥取市青谷町に「スパイス食堂 杜家(とや)」がオープンしました。
山を源とし森に磨かれた水で潤う土から産まれた野菜、そしてその水が流れ出した海で育まれた豊かな幸。
「杜家」には、因州青谷の自然の恵みで心も身体も癒してあげていただきたいという思いが込められているそうです。
「スパイス食堂 杜家」の基本情報
お店の前に5台分の駐車場がありますが、可能な限り乗り合わせで行かれることをおすすめします。
3月14日からは、予約なしでも食事をいただけるようになりました。さらに、4名さま以上で営業日以外の対応も可能とのこと。
詳しくは、Instagramダイレクトメッセージからお問い合わせください。
店内の様子
空き家をセルフビルドで改装された店内の壁には、ドライフラワーが飾られていました。
癒し系の看板猫さんがストーブにあたる姿が微笑ましいです。
猫さんを見ているだけで、料理が出てくるまでの時間もあっという間に過ぎていきます。
入り口を入ってすぐのスペースは、どなたでもご利用いただけます。
火鉢に当たるだけでも、お茶を飲みに来るだけでも気軽にお越しいただけると嬉しいとのことでした。
メニュー
取材時点では完全予約制だったため、メニューは行ってからのお楽しみ。
入り口の黒板に、その日のメニューが記載されていました。
「杜屋の春待ち膳」ということでメインから副菜・スープ等スパイスたっぷりなラインナップです。
聞き慣れないカタカナのメニューもありますが、カッコ内に解説されているので想像できて良いですね。
おすそわけもあり、ラッキーな日でした。
実際にいただいたメニュー
メニューの杜屋春待ち膳をいただきました。
運ばれてくるとスパイスの良い香り!カラフルなお膳に思わずテンションが上がります。
左上の赤色のスープはラッサムといい、トマトの酸味と辛みがマッチしたさっぱりとしています。
副菜は、ごはんの奥側に添えてあり、今回はアチャールとチャトニーとともに盛り付けられていました。
副菜の1番右は、さつまいもとコールラビ(カブのようお野菜)のサブジです。サブジは、インド料理の一種で、野菜の蒸し煮・炒め煮のこと。少しの甘みと、スパイスが香る副菜でした。
左側は、春菊のサグです。サグは、インドで菜の花のことを指しますが、今回は春菊をスパイスで炒めてありました。スパイスに負けない春菊の香りがふわっと香ります。
カブのアチャールは、左から2番目のサイコロ状のもので、ピリ辛で醤油のようなお味を感じました。
そして、お皿真ん中あたりの赤いジャム状のものは、井上農園さんのいちごのチャトニー。ガツンと香るいちごが春を感じます。
青谷周辺では、チャトニー(チャツネ)にできるフルーツが年中あるそうで、困らないとおっしゃっていました。季節を感じられその時々で楽しめるのは嬉しいですね。
アチャールとは、インドやパキスタンなど南アジアの漬物の事、チャトニー(チャツネ)とは、南アジア・西アジアを中心に使われているソース・またはペースト状の調味料のことです。
辛さに疲れたときは、画像右側の豆のカレーの優しさに癒やされました。生のカレーリーフが入っていて、とっても爽やかな香りに包まれます。
ダルと呼ばれる豆のカレーで、マメの味と甘味をしっかり感じました。
メインは、1番手前のチキンコルマという鶏肉を使った辛くないカレーです。ゴロゴロと入った鶏肉は肉感もしっかりあり、食べ応えも抜群です。
真ん中のご飯とともにいただきます。
焚火缶炊飯されたご飯は、化学肥料不使用・無農薬のプリンセスかおり。この炊き方が一番美味しいのだと店主様はおっしゃっていました。
使い慣れたこちらで炊くごはんは、ポップコーンのように香ばしい香りでカレーによく合います。
また、この日は、おすそわけの本場ネパールの「ムラ・コ・アチャール」と「アーム・コ・アチャール」もついたラッキーDAY(写真1番奥の2皿です)。
辛いもの好きですが、容赦ない辛さに思わず水をゴクリ。身体中の毛穴が開くような、刺激的な本場の味は貴重な体験になりました。
レシピによってはアチャールの酸味をレモン等でつけたりしますが、本場のアチャールは乳酸菌発酵の酸味であり、その酸味をこちらからは感じることができました。貴重な本場の味のお裾分け、ありがたい機会でした!
また、まっている間にセルフでいただく飲み物が2種ありました。スパイスティーとカルダモン&レモン水!
通常のお水ではなく、こちらにもスパイスが・・・!辛さが辛いときにいただくと、爽やかな香りとともに癒やされて辛みが落ち着きました。
「スパイス食堂 杜家」のおすすめポイント
お店の方とお話ししながらでも、ご友人とわいわい食べながらでも、旬の食べ物を使って提供してくださるスパイス食堂で気軽に地元を味わえる場所。
営業してなくても在宅時は無料開放されているそうで、あがってソファーにかけてお茶でもしながら火鉢にあたって下さいとのこと。静かな場所なので読書なんかにもピッタリですね。
スパイスお料理の定番といえばカレーですが、カレー屋さんとうたっていないのはスパイスのお料理はカレーだけにとどまらず様々な種類があり、それを楽しんでほしいという願いからだそうです。
地元の食材を、こんな楽しみ方があるんだ!スパイスってこうやって使えば良いのか!という発見をしながら美味しくいただける杜屋さん、ぜひ立ち寄ってみてください。
※本記事の情報は2024年2月29時点のものです。最新の情報は直接取材先にお問い合わせください。
※写真の無断掲載・使用を禁止します。