住宅地の中にある穴場的な和食のお店です。ランチとディナーで分かれて営業しています。
立地のせいもありますが、喧騒から離れてのんびりした雰囲気の中、食事を楽しめるのが魅力ですね。
味付けはあくまで薄く、出汁がしっかりきいた定番の和の味。種類は豊富なのに量が少なめなので食べ過ぎる心配がなく、それでいて満足できる内容の食事でした。
和ごころ 上田のあるところ
旧吉岡街道を鳥取駅方面から湖山に向かって進むと、右手にファミリーマート、左手に鳥取信用金庫ATMの看板が見えてくる交差点があります。進行方向左に曲がると、すぐ右にお店が見えてきます。
和ごころ 上田 お店の様子
特徴的な筆致の看板が目印です。
格子状になった壁も和の落ち着きを演出しています。
店内には6人が座れるカウンターと、
四人掛けテーブルが2席。ひざ掛けが置かれているところがうれしいですね。
この奥にさらに2人掛けテーブル、反対側にはふすまで仕切られたお座敷がありました。
開店前から既に車が停まっていて、前日から予約しているお客さんもある様子。確実に席をとるなら電話で確認するのがいいようです。
3種類から選べる和食メニュー
お昼のメニューです。
3種類から選べて1000~1500円とリーズナブル。たまには友達とちょっといいお食事を、というシチュエーションにはうってつけです。牛肉のひつまぶしなど珍しくて興味を惹かれました。
限定20食!人気の和ごころ御膳をいただきました
限定20食と但し書きのあった和ごころ御膳を頂きました。
人気メニューのようで、開店から次々に入ってくるお客さんはみな注文しています。20食といっても、これはすぐになくなってしまいそう。早く行かないと食べられない激レア御膳かもしれません。
濃い味と薄味が楽しめる魚の煮付け。
濃い目に仕上がったあか魚はほろほろと身が解れます。濃いといってもけわしい濃さではなく、出汁を主軸にしたはっきりした味付けで、細切り柚子の香りがいいアクセントです。
薄く仕上がっているのはアコウのアラ身と大根。
こちらはきゅっと冷たく仕上げてあります。そのためか魚の甘みがきりっと冴えて、香りたつ出汁とのバランスも見事です。
お造りは赤身のヨコワと、カレイ子まぶしと言うもの。
炒ったカレイの卵を刺身にまぶしたもののようです。ヨコワは新鮮なためかしっとりなめらか、食べた後も口の中に豊かな旨みが残ります。
カレイ子まぶしは、恐らく子に独特の味と食感があるため、淡白な白身をいっそう引き立てます。
天ぷらの衣はしっかりしているのにあくまで軽く、さくさくよりもぱりぱりと言った食感です。まったくもたれません。
野菜は自然な甘さが立ち、海老は身が詰まっているのにほっくりと柔らかく、かつ味が濃いのが特徴。天つゆなしでも素材の風味だけで充分いただけます。
しゃきしゃききのこの茶碗蒸し。
まるで丁寧に玉子を流したお吸い物のように滑らかで、ゆっくりと飲み干せてしまいそうなほど。中身には春雨が使われています。
食感を楽しんでもらう意図があるのだそうです。
お味噌汁も蓋を取った瞬間に浮き上がる香りで一瞬ほっと力が抜けます。青菜や豆腐といったごくシンプルな具材もお腹に優しいです。
一品一品特徴があり、料理人の技量が光ります。
まずは一口ずつ食べ比べてから、二周目でご飯のお供につけるのがおすすめの食べ方ですね。不思議と、煮付けは煮付け、刺身は刺身、天ぷらは天ぷらと、そのつどお米の味わいも変わってくるのです。お茶碗も小ぶりで、ちょうどお腹に納まる量なのがうれしかったです。
全体的に、出汁の香りに存在感が出ている御膳でした。お聞きしたところ、昆布、カツオ、炒り子の三種類を使っているのだそう。珍しい組み合わせです。インパクトのあるお出汁は絶妙なバランスから生まれているようです。
和ごころ 上田 まとめ
「ちょこっといいものが食べたいな、それもお昼に」
こんな気分のランチにおすすめのお食事が楽しめるお店でした。食事にも店舗にも品の良さが表れています。そのためか女性のお客さんがほとんどで、お友達同士でランチを楽しんでいる様子が雰囲気を明るくしていました。
カウンターの中からは何かを刻んだり天ぷら揚げたりする音が、賑やかに響いてきます。忙しなさを感じないのは手際がいいからでしょう。
ですが、駐車スペースに限りがあることと、20食の限定があることなどから事前に予約をしておくことがおすすめです。さらに乗り合わせや公共交通機関を利用すると確実のようでした。
和ごころ 上田の基本情報
※本記事の情報は2018年11月27日現在のものです。最新の情報は直接取材先にお問い合わせください。
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