2024年4月23日に米子市にオープンした「珈琲喫茶 杜」は、サイフォンで淹れる香り高いコーヒーがいただける純喫茶です。
コーヒーのおともにぴったりなプリン、喫茶店の定番メニュークリームソーダもあり、ひと昔前の世界にタイムスリップしたような気分を味わえます。
大量生産・使い捨ての増えた現代にはない日本の美しさ、それらを伝えていきたいと奮闘する店主のやさしさに触れられるお店です。
「珈琲喫茶 杜」の基本情報
営業時間は「10:30〜17:00」ですが、12:00オープンの日や16:00閉店の日もあるようです。
営業日カレンダー、臨時休業、営業時間の変更はInstagramの投稿をご確認ください。
また、専用駐車場はありません。お車でお越しの際は、近隣のコインパーキングをご利用ください。
分かりやすい場所にあるのは、下記の3つです。
・暁パーキング(歴史館の向かい)
・四日市パーキング
・市役所駐車場
店内の様子
ここは「喫茶よしだ」の跡地であり、閉店後10年近くこの地で眠っていました。
自分の店に合わせた調度品を職人に作らせた時代、かつてエネルギーが満ちあふれていた日本の面影が残る建物です。
純喫茶という言葉がぴったりで、若い世代には新鮮に、そして筆者世代は懐かしく感じるでしょう。
艶やかな木目の家具、柔らかな光で照らすランプ、たくさんの人々を癒してきたぬくもりは、昭和、平成、そして令和へと変わった今でも美しさを感じられます。
「珈琲専門店 杜」の初代店主と「喫茶よしだ」から受け継いだものが調和し、眠りから目覚めた時計の針が再びこの地で動き出しました。
思わず足を止め、読みたくなるメニューボード、レトロなショーケースの中のカップ&ソーサーは、大量生産、コスパ重視、使い捨ての増えた現代にない魅力が詰まっています。
「珈琲喫茶 杜」の店主とお話ししたなかに、素敵なメッセージがあったのでご紹介させてください。
携帯電話が普及する前の「喫茶よしだ」は、会社員の待ち合わせや、OLの休憩、忙しい文房具屋さんの子ども達の夕食など、“商人の町”として発展してきた米子を支えたお店のひとつです。
今は「珈琲喫茶 杜」として営業していますが、ソファーやパーテーションなどは「喫茶よしだ」のものをそのまま活用しています。
「喫茶よしだ」のお客様、70代、80代、もっと上の世代の方もご来店いただけるとうれしいです。
次のお休みにおじいちゃん、おばあちゃんを誘って「珈琲喫茶 杜」に足を運んでみてはいかがでしょうか?
メニュー
お店のウリであるサイフォンコーヒーは、ブレンドとストレートから選べます。
紅茶はフェアトレード・オーガニック認証の茶葉を使用し、約2杯分入ったポットはたっぷり飲みたい時に最適です。
そのほか、クリームソーダにレトロプリン、小倉あんバタートーストなど、食べたくなる喫茶メニューがそろっています。
描かれた挿絵がかわいらしく、愛情の伝わってくるメニュー表でした。
実際にいただいたメニュー
ちょこっとケーキセット
ちょこっとケーキセットは、プチケーキと、コーヒーまたは紅茶のセットで、ちょっと甘いものがほしい時にぴったりのメニューです。
プチケーキはその時々で変わり、取材時は「フルーツケーキ」と「完熟バナナのケーキ」から選べましたよ。
悩んだ末、甘じょっぱい塩キャラメルソースが添えらた「完熟バナナのケーキ」、ドリンクは「杜ブレンド」をお願いしました。
サイフォンで淹れるコーヒーは香り高く、心地よい余韻が続くのが特徴です。
スッキリとした味わいとコクのあるコーヒー、ほんのりあたたかく甘いケーキがよく合います。
カップ&ソーサーは、流行に左右されることなく、何世代にも渡って愛されてきたニッコー社の「山水」です。
山水と新しいSANSUIの違いや、中国のとある富豪の娘と使用人の恋物語が描かれていることなども教えてくださり、とても勉強になりました。
サイフォンでコーヒーを淹れる様子は、とっとりずむのInstagramでご紹介しています。ぜひそちらもご覧ください。
レトロプリン
絞ったレモンにシロップ、炭酸水で作る「レモンスカッシュ」に合わせて「レトロプリン」もお願いしました。
真っ赤なさくらんぼ、生クリームに添えられたアラザン、美意識たっぷりのフォルムに思わず見惚れてしまいます。
とろんと溶けてしまうような味わい、弾力のあるプリンは間違いないおいしさですね。
昭和にタイムスリップしたような気分を味わえ大満足!ごちそうさまでした♪
「珈琲喫茶 杜」のおすすめポイント
ひと昔前の日本の美、職人の技術や伝統の残る「珈琲喫茶 杜」には、真新しいカフェにはない魅力が詰まっています。
店主曰く、「自宅でコーヒーを楽しむ方も増えていますが、メンテナンスが必要なサイフォンを使う方は少ないと思うので、コーヒーを淹れる様子もよかったらご覧ください。そして、インターネット情報が届きづらい世代の方にもお声がけいただき、足を運んでいただけるとうれしいです。」とのことでした。
懐かしさに包まれる空間で、1人でのんびりしたい方、お話ししたい方など、どんな方でも店主がやさしく迎えてくださいますよ。
※本記事の情報は2024年8月27日時点のものです。最新の情報は直接取材先にお問い合わせください。
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